八大神社は永仁2年(1294年)、一乗寺の産土神として創建されたと伝わる。祭神は素戔嗚尊・稲田姫命・八王子命であり、古くより当地の人々の信仰を集めてきた。中世には一乗寺周辺の農村地帯を氏子域とし、地域の守護神として機能していたとされる。近世初頭の慶長年間(1596〜1615年)には、剣豪宮本武蔵が吉岡一門と「一乗寺下り松の決闘」を行った際、当社の前を通りかかったものの神仏への祈願をせず、ただ己の剣技のみを信じて臨んだという逸話が伝わり、以来武道との縁深い社として知られるようになった。境内にはその決闘にゆかりのある「下り松」の古木が保存されている。近代以降も地域の氏神として祭祀が継続され、現代で…