函館の元町教会群は、1854年の日米和親条約締結に伴う函館開港を契機に形成された。1859年に函館が正式に国際貿易港として開港すると、各国の外国人居留地が元町一帯に設けられ、キリスト教各派の宣教師たちが相次いで布教活動を開始した。ハリストス正教会の前身は1860年にロシア領事館付属聖堂として創建されたのが始まりとされる。カトリック元町教会は1877年にフランス人宣教師によって建立され、函館聖ヨハネ教会は1874年に英国聖公会によって設立されたと伝わる。いずれの教会も明治期に火災や損壊を経て再建を繰り返しており、現存する建物はおおむね大正末期から昭和初期にかけて再建されたものである。1934年の…