善楽寺は、弘仁6年(815年)に弘法大師空海が土佐国を巡錫した際に開創したと伝わる古刹である。土佐一宮・土佐神社の別当寺として位置づけられ、神仏習合の時代には両者が一体となって地域信仰の中心を担った。中世には土佐の在地領主らの庇護を受け、土佐神社との深い結びつきのもとで寺勢を保ったとされる。近世には四国遍路の第30番札所として定着し、諸国からの巡礼者を迎える霊場として栄えた。しかし明治元年(1868年)の神仏分離令により土佐神社との制度的な関係が断たれ、一時的に廃寺の危機に直面したとされる。その後、地元信徒らの尽力によって独立した寺院として再興され、阿弥陀如来を本尊とする現在の善楽寺としての歩…