出釈迦寺は、弘仁13年(822年)に弘法大師空海が開創したと伝わる。寺名の由来は、大師が幼少の頃(7歳とされる)に我拝師山の断崖から「仏道に入れないなら命を絶つ」と身を投じたところ、釈迦如来と天女が現れて救い止めたという霊験説話にちなむとされる。この体験を機に出釈迦寺が開かれ、大師の求道心の原点が宿る聖地として信仰を集めた。中世には兵火や衰退の時期を経たと伝わるが、詳細は明らかでない。近世には四国遍路の整備とともに第73番札所として位置づけられ、霊場としての体裁が整えられた。近代以降は本坊(山麓)と奥之院(我拝師山中腹)の二箇所を合わせた参拝形式が定着し、現在に至る。奥之院は険しい山道を登った…