本寿寺は台東区谷中一丁目に位置する日蓮宗の寺院で、日蓮聖人が開いた「南無妙法蓮華経」の題目を根本とする宗派の教えを伝えてきた。「本寿」とは本来の命・本来の寿命を意味し、法華経の「如来寿量品」で説かれる仏の久遠の生命を表す概念に通じる寺名である。谷中一丁目には妙情寺(日蓮宗)・宗善寺(真宗大谷派)・瑞松院(臨済宗妙心寺派)・玉林寺(曹洞宗)など複数の宗派の寺院が密集しており、多様な信仰が共存する谷中の特性を象徴している。谷中は第二次世界大戦の空襲を免れた稀有な東京の下町であり、石畳の路地・木造建築が現存する「谷根千」の散策エリアとして愛されている。本寿寺はこうした谷中の多宗派共存の信仰環境の中で…