神奈川県藤沢市本町に所在する浄土宗の寺院。正式名称は八王山摂取院常光寺、本尊は阿弥陀三尊立像(中尊の阿弥陀如来は南北朝期の作で、もと鎌倉・扇ヶ谷阿弥陀堂奉安仏)。元亀3年(1572年)、鎌倉光明寺27世・明蓮社光誉(西隠)が開山した浄土宗鎮西派の古刹で、鎌倉光明寺の末寺として創建された。東海道藤沢宿のほぼ中央(西に白旗神社、東に遊行寺)に位置し、藤沢宿の町人文化の精神的中核として栄えた。境内は全域が樹木に囲まれ、そのすべての樹木が藤沢市の天然記念物に指定される特異な寺院——とりわけ樹齢300~400年のカヤ(榧)の大木は「かながわの名木100選」に選定された県下有数の古木で、江戸期の宿場町の景観を今に伝える。藤沢七福神めぐりの福禄寿を祀り、正月には多くの参拝者が訪れる。近代の藤沢本町の区画整理と都市化を経ても境内の樹叢と本堂は往時の姿を保ち、宿場町の文化財として高く評価される。JR藤沢駅か…