品川区南品川に位置する曹洞宗の古刹で、山号は補陀落山。建長3年(1251年)、鎌倉幕府五代執権・北条時頼が蘭渓道隆(大覚禅師)を開山として建立した臨済宗建長寺派の禅院として創建され、後に曹洞宗に改宗した品川屈指の古刹。本尊は聖観世音菩薩。江戸時代には境内の紅葉が「江戸随一」と称えられ、歌川広重の『名所江戸百景』「南品川鮫洲海岸」にも紅葉景が描かれる秋の名所として江戸庶民の行楽地となった。墓地には明治維新の元勲・岩倉具視(1825〜1883)の墓をはじめ、福井藩主・松平春嶽(慶永)、紀州徳川家・田安徳川家・水戸徳川家など徳川将軍家一族の墓、伊勢亀山藩石川家・近江水口藩加藤家・上総飯野藩保科家など多数の大名家の菩提寺として栄えた。近代日本の政治・文化史を物語る貴重な霊地。