川崎市中原区上丸子八幡町に建つ真言宗豊山派(総本山・長谷寺)の寺院で、明治の神仏分離まで隣接する日枝神社(旧・山王社)の別当寺を務めた神宮寺。本尊の木造釈迦如来坐像(高さ2m余り)は戦国時代の吉良氏朝(1543-1603年)とその家臣たちが一族の「所願成就・皆令満足」を願い鎌倉仏師・長鑑に造立させた像で、玉眼の技法が用いられる室町期仏像彫刻の優品として川崎市重要歴史記念物に指定されている。吉良氏は世田谷領主として泉澤寺を再興した一族でもあり、当院・日枝神社・泉澤寺はいずれも吉良氏の信仰圏の拠点であった。明治の神仏分離後は単立の寺院として機能し、日枝神社と一体の参拝ルートとして地域に親しまれる。