元和7年(1621年)、紀州徳川家初代藩主・徳川頼宣が父・徳川家康を神として祀るために創建した東照宮である。頼宣は家康の十男にあたり、駿府から和歌山へ転封後、幕府の権威と紀州藩の威信を示すべく、当時最高水準の技術と意匠を結集した社殿を造営した。本殿・拝殿・唐門・楼門はいずれも権現造りの桃山建築様式を伝え、狩野派による極彩色の彩色と左甚五郎の作と伝わる精緻な彫刻が施されている。3代将軍・徳川家光の時代に定められた祭礼を起源とする「和歌祭」は、以降毎年5月に斎行され、紀州三大祭りの一つとして継承されてきた。明治維新以降は神仏分離令の影響を受けつつも社格が維持され、近代においても地域の信仰の中心であ…