明治29年(1896年)、三菱の創業者・岩崎弥太郎の長男で三代目社長・岩崎久彌の本邸として建てられた旧華族邸宅。設計はイギリス人建築家ジョサイア・コンドル(鹿鳴館も手がけた「日本近代建築の父」)で、木造2階建て地下室付きの洋館、書院造りの和館、そして当時日本に4つしかなかった撞球室(ビリヤード場)の3棟が今も残る。ジャコビアン様式に17世紀英国建築・イスラム風モチーフを融合させた洋館の意匠はコンドル建築の傑作とされ、豪華な天井漆喰装飾・金唐革紙・ステンドグラスなど当時最高水準の工芸が随所に散りばめられている。戦後GHQに接収された後、昭和36年(1961年)に国有化、現在は東京都が管理する都立庭園として公開されている。洋館と和館が一体となった近代和洋折衷建築の最高傑作で、国の重要文化財に指定される。