明治5年(1872年)、日本初の鉄道(新橋〜横浜間)が開業した際、高輪沖の海上に線路を敷設するために築かれた鉄道構造物の遺構。全長約2.7kmにわたり、浅瀬の海上に石垣と盛土で築堤を構築し、その上に線路を通した。海上走行は当時のヨーロッパにも例を見ない壮大な土木工事であった。令和元年(2019年)4月、JR東日本の高輪ゲートウェイシティ開発工事中に約1.3kmの築堤遺構が発見され、日本の鉄道黎明期を伝える貴重な遺産として大きな反響を呼んだ。令和3年(2021年)9月に「旧新橋停車場跡及び高輪築堤跡」として国指定史跡に指定。一部は現地保存され、高輪ゲートウェイ駅周辺の再開発地区で公開される予定。品川駅から徒歩8分。
明治5年(1872年)9月12日、日本初の鉄道が新橋〜横浜間で開業した。高輪付近では東海道(現・第一京浜)沿いの土地確保が困難だったため、高輪沖の浅海上に石垣と盛土で全長約2.7kmの築堤を構築し、その上に線路を通すという大胆な工法が採用された。設計はイギリス人技師エドモンド・モレル。海上を走る列車は当時の錦絵にも数多く描かれ、文明開化の象徴として人々を驚嘆させた。
大正期以降の埋立てにより築堤は地中に埋没し、長らく所在不明であった。令和元年(2019年)4月、JR東日本の高輪ゲートウェイシティ開発工事中に約1.3kmにわたる築堤遺構が出土し、日本の鉄道考古学における世紀の大発見として国内外…