妙法院は永万元年(1165年)、後白河法皇の命によって創建されたと伝わる天台宗の門跡寺院である。創建当初から皇室と深い結びつきを持ち、代々皇族や公家の子弟が住職を務める格式高い寺院として発展した。中世には青蓮院・三千院とともに天台三門跡の一つに数えられ、宗教的・政治的な影響力を保持した。近世に入ると豊臣政権との関係が深まり、天正年間(1573〜1592年)には豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に連行した陶工らを境内周辺に収容したとも伝わる。現存する大書院(国宝)は桃山時代の建築で、慶長3年(1598年)に秀吉が催した醍醐の花見に用いられた建物を移築したものと伝わる。庫裏(国宝)は17世紀頃の建築とされ、日…