知恩院は承安5年(1175年)、法然上人が比叡山を下り、東山吉水の地に草庵を結んで専修念仏の教えを広めたことに始まる。法然上人は建暦2年(1212年)に没し、その廟所がこの地に設けられたことで寺院としての基盤が整えられた。その後、弟子たちによって堂宇の整備が進められ、浄土宗の拠点として発展した。しかし中世には数度の兵火に遭い、堂宇の多くが焼失したと伝わる。近世に入ると、徳川家康が菩提所として知恩院を篤く保護し、大規模な伽藍の造営が行われた。現存する三門は元和7年(1621年)に第2代将軍徳川秀忠の命により建立されたもので、高さ約24m・横幅約50mを誇る日本最大の木造二重門として国宝に指定され…