開山堂は、日光山の開祖・勝道上人(735〜817年)を祀る御廟堂として、輪王寺境内に建立されたと伝わる。勝道上人は782年(延暦元年)に日光山への登頂を果たし、日光修験の基礎を築いた人物であり、その入寂後に遺徳を顕彰するために堂が設けられたとされる。中世には日光山が関東における天台宗の重要拠点として発展し、開山堂もその信仰の核として維持されたと考えられる。近世には徳川幕府による日光東照宮の造営(1617年)を機に日光山全体が大規模な整備を受け、輪王寺境内の諸堂も保護・修復の対象となった。開山堂は山内最古の建造物の一つとされ、1200年以上にわたり法灯を守り続けてきた。明治初年の神仏分離令により…