元和2年(1616年)、臨済宗妙心寺派の高僧・大愚宗築が開山した西日暮里の禅寺。3代将軍徳川家光・4代将軍家綱に仕えた大奥老女・岡野の口添えにより幕府から3,294坪もの境内地を拝領した格式の高い寺院で、岡野の遺言を受けて貞享3年(1686年)に寺領30石の朱印状を下賜された。宝永元年(1708年)には旗本明知遠山氏5代・遠山伊清が、天正11年(1583年)に武将・森長可によって磔刑に処された阿子姫(遠山一行の娘)とその老女二人を供養するため境内に「息心庵」を建立し、永代供養料として毎年米3俵を寄進した歴史を持つ。境内には岡野・遠山家ゆかりの供養塔が残り、大奥女中・旗本家・戦国末期の悲話が交差する荒川区屈指の歴史寺院として、西日暮里駅徒歩5分という好立地にありながら喧騒を離れた禅の静謐さを守っている。