荒川区西日暮里に位置する臨済宗妙心寺派の寺院で、山号は浄居山、別名「花見寺」。宝暦年間(1751〜1764年)、堀田相模守正亮(下総佐倉藩主)が中興した寺院で、庭園に桜・梅・牡丹・萩など四季の花を植え、江戸庶民の花見の名所として隣接する修性院・妙隆寺と共に「花見寺」の異名で親しまれた。境内には江戸後期の読本作家・滝沢馬琴(曲亭馬琴、1767〜1848)が供養のために建てた「筆塚」と「硯塚」があり、『南総里見八犬伝』の作者ゆかりの史跡として文学愛好家が訪れる。谷中七福神の「恵比寿神」札所として商売繁盛・豊漁豊作の神として信仰を集める。広重『名所江戸百景』にも花見寺が描かれ、江戸時代の「日ぐらしの里」の面影を今に伝える。