「山王大日」という神仏習合の名称を持つ当社は、江戸時代以前の宗教的な習合の時代に遡ると推測される。山王権現は比叡山延暦寺の鎮守・日吉大社を源流とし、大山咋神を主神として全国に分布した。これに大日如来——密教における宇宙の根本仏で、神道では天照大御神の本地仏とされた——が習合したのが「山王大日」という神格である。明治元年(1868年)の太政官布告「神仏判然令」により、全国の社寺は神道と仏教を峻別するよう命じられ、「権現」「大日」「薬師」などの仏教的社名は多くの神社で改称を迫られた。しかし当社はその名をそのまま伝え、神仏習合時代の記憶を今日に残している。東逸見町(ひがしいこみまち)の丘上に位置し、…