天上寺の創建は寺伝によれば大化2年(646年)、孝徳天皇の勅願により法道仙人が開創したとされる。法道仙人はインドから渡来した伝説の聖者で、播磨各地に天台宗系寺院を開いたと伝わる人物。天上寺はその中でも特に摩耶夫人(釈迦の母)を本尊として祀る独自の信仰圏を形成した。弘法大師空海も唐から帰朝後にこの寺を訪れ、摩耶夫人像を将来して本尊としたと伝えられ、以後高野山真言宗の寺院として発展した。中世には源頼朝・足利氏ら武家からの帰依を受け、安産・子授けの霊場として全国に知られるようになった。江戸時代を通じて庶民信仰を集め、特に大阪・神戸の女性参拝者が絶えなかった。1976年(昭和51年)の火災により本堂を…