天瑞寺は天王寺区夕陽ケ丘に位置する臨済宗妙心寺派の寺院である。臨済宗妙心寺派は京都花園に大本山妙心寺を置き、鎌倉時代に栄西(1141〜1215年)が宋より伝えた臨済禅の流れを汲む。妙心寺は南北朝時代の正暦2年(991年)、花園法皇の勅願寺として創建されたと伝わり、後に関山慧玄(無相大師)が中興の祖となって大いに発展した。夕陽ケ丘の地名は「夕陽に映える丘」を意味し、大阪湾に沈む夕日を望む景勝地として知られてきた。天瑞寺はこの高台の地に建立され、公案修行を重んじる臨済禅の道場として地域に根ざしてきた。近世大阪の繁栄とともに禅の法灯を守り、現在も妙心寺派の末寺として法務を担っている。