戸隠は古来より修験道・山岳信仰の霊地として知られ、平安時代には戸隠山顕光寺(現・戸隠神社)が開かれたとされる。山中での厳しい修行は「外法(げほう)」と呼ばれる秘術・忍術の発展と結びつき、戸隠は忍者発祥の地の一つとして語り継がれてきた。近世には修験者や参詣者が行き交う門前町として栄え、戸隠そばや独自の民俗文化が根付いていった。明治の神仏分離令により寺院から神社へと姿を変えながらも、戸隠の山岳信仰と民俗文化は地域のなかで受け継がれた。1960年(昭和35年)、こうした戸隠固有の歴史・生活文化を後世に伝えることを目的として戸隠民俗館が開設された。館内では戸隠そばの製法・農機具・民具・修験道の法具など…