柳之御所遺跡は、12世紀初頭に奥州藤原氏初代・藤原清衡が平泉に拠点を築いて以来、政庁「平泉館(ひらいずみのたて)」の所在地であったと推定される遺跡である。清衡・基衡・秀衡・泰衡の四代にわたり約100年間、奥州一円を統治する権力の中枢として機能したとされる。1189年(文治5年)、源頼朝の奥州攻めにより藤原泰衡が滅亡すると、平泉の政治的機能は失われ、この地もその後は歴史の表舞台から姿を消した。近世以降は農地などとして利用されてきたが、1989年(平成元年)の大規模開発計画を機に発掘調査が本格化し、堀・池・建物跡・井戸など広範囲にわたる遺構が確認された。1992年(平成4年)に国の史跡に指定され、…