「怒りの顔で慈悲を示す」のが不動明王の本質だからだ。恐ろしい形相は神罰や排除を意味するのではなく、煩悩と戦う衆生への共感と激励——「逃げるな、私が守る」という意志の表現だ。大日如来が「優しく包み込む慈悲」を示すのに対して、不動明王は「強く押し出す慈悲」を体現している。どちらも同じ大日如来の慈悲から生まれた二つの顔だ。
原則として事前予約不要で参加できる。成田山・目黒不動・深川不動など主要霊場では護摩修法が定期的に公開されており、参拝者席から見学できる。「護摩木申し込み」は当日堂内の受付で可能で、費用は500〜2,000円程度が多い。護摩木に願い事を書いて申し込み、僧侶が炉に投じて焚き上げてもらう形式だ。
関東三十六不動霊場を巡るにはどうすればよいですか?
1984年に開創された巡礼ルートで、埼玉・東京・神奈川・千葉の36か所を結ぶ。まず各霊場で「納経帳(のうきょうちょう)」または「御朱印帳」を購入し、各霊場で専用の御朱印(納経印)をいただきながら巡る。第一番霊場は高尾山薬王院で、ここから始める巡礼者が多い。車や電車を組み合わせて数日〜数週間で完拝できる現代的な巡礼形式だ。
成田山新勝寺では毎日複数回(通常6〜8回程度)の護摩祈祷が行われている。時刻は公式サイト(naritasan.or.jp)または現地の掲示板で確認できる。正月・初詣期間や大本山の縁日(28日・不動明王の縁日)は特に参拝者が多い。護摩祈祷は大本堂内で行われ、事前予約不要で誰でも見学できる。
江戸幕府三代将軍・徳川家光が江戸城下の守護のために各方角に不動明王を配した信仰体系だ。目黒(南)・目白(北)・目赤(中央)・目青(東)・目黄(西)の五社が「五色不動」と呼ばれる。目黒不動(瀧泉寺)が筆頭格で、現在も護摩祈祷が続く。江戸時代から下町文化と深く結びついた信仰で、現代の東京でも生きた参拝文化として継承されている。