三方を山に囲まれた鎌倉の「唯一の陸上出入り口」として整備された七つの峠道のことだ。山の尾根を人工的に削り開いて作られた切通しは、鎌倉時代の軍事防衛と武士の参詣路の両方の機能を担った。現在は一部が国の史跡・史跡公園として整備されており、歴史トレッキングコースとして人気がある。
朝夷奈切通しは七口の中で最も保存状態がよく、鎌倉時代の道の雰囲気をそのまま感じることができる。未舗装の山道で、岩盤を削った急坂や湧き水が流れる箇所がある。スニーカーでも歩けるが、トレッキングシューズが望ましい。雨後は特に滑りやすいため注意が必要。所要時間は往復約2〜3時間。
銭洗弁財天(宇賀福神社)では、境内の洞窟から湧き出る清水でお金を洗うと、そのお金が増えて戻ってくるという信仰がある。源頼朝が夢のお告げに従ってこの泉を見つけたという伝説に由来し、現在も多くの参拝者が紙幣や硬貨を竹ざるに入れて洗う光景が見られる。
新田義貞の鎌倉攻めと切通しはどのような関係があるか?
元弘3年(1333年)、後醍醐天皇に呼応した新田義貞が鎌倉を攻めた際、七口の切通しが最前線となった。幕府軍は各切通しを守って激しく戦ったが、稲村ケ崎の海岸を迂回するルートを突破されたことで防衛ラインが崩れ、鎌倉幕府は滅亡した。切通しはその最期の日まで幕府防衛の砦として機能した。
浄智寺から亀ヶ谷坂切通しへのアクセスはどうすればよいか?
浄智寺の山門から北鎌倉駅方面に少し戻り、案内板に従って亀ヶ谷坂切通し方向へ進む。舗装路を10〜15分ほど歩くと切通しの入口に到達する。亀ヶ谷坂を越えると鎌倉市街(扇ガ谷)に出ることができ、そのまま寿福寺(鎌倉五山第三位)へ徒歩でアクセス可能だ。