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富岡八幡宮(横浜・金沢区)参拝ガイド——波除八幡と深川の本家
横浜市金沢区に鎮座する富岡八幡宮は、源頼朝が創建したと伝わる富岡の総鎮守。「波除八幡」の別名を持ち、江戸の深川・富岡八幡宮の分霊元(本家)として知られる。八幡神・恵比寿・天照皇大神の三柱を祀り、武運・商売繁盛・災難除けにご利益がある。金沢八景の寺社と合わせて巡りたい、横浜の歴史散歩の拠点。
目次
MOKUJI
富岡八幡宮とはどんな神社か——創建と御祭神
「波除八幡」の由来——大津波から地域を守った神威
深川・富岡八幡宮との関係——横浜が「本家」である理由
金沢八景エリアとの合わせ参拝——歴史散歩コース
まとめ——横浜・富岡八幡宮参拝のすすめ
源頼朝が創建したと伝わる横浜・金沢区の富岡八幡宮
横浜市金沢区に鎮座する富岡八幡宮は、源頼朝が創建したと伝わる富岡の総鎮守であり、東京・深川の富岡八幡宮の分霊元(本家)として知られる格式ある古社だ。「波除八幡」の別名が示すとおり、大津波から地域を守った山の神威を今も伝え、横浜の歴史散歩の出発点にふさわしい一社である。
富岡八幡宮とはどんな神社か——創建と御祭神
源頼朝が勧請した恵比寿神が原点
富岡八幡宮の創建は**建久年間(1190〜1199年)にさかのぼる。源頼朝が摂津国難波の蛭子神(恵比寿神。西宮神社系)**を勧請したのが始まりと伝わる。頼朝は鎌倉幕府を開いた後、相模湾に面した東京湾岸の海上交通を押さえるうえで、富岡の高台に神を祀ることに戦略的な意義を見出したと考えられる。
その後、安貞年間(1227〜1229年)八幡神(八幡大神・応神天皇)が合祀された。以来、蛭子神と八幡神という性格の異なる二柱が一体となって信仰されてきた。現在の御祭神は八幡大神・蛭子尊・天照皇大神の三柱である。
波除八幡として知られる富岡八幡宮の境内の様子
御祭神とご利益の一覧
御祭神
別名・ご利益
八幡大神(応神天皇)
武運長久・厄除け・勝運
蛭子尊
商売繁盛・漁業・福徳(恵比寿信仰)
天照皇大神
五穀豊穣・国家安泰・家内安全
「波除八幡」の由来——大津波から地域を守った神威
応長年間の大津波と鎮守の山
富岡八幡宮には**「波除八幡(なみよけはちまん)」という別名がある。この名は応長年間(1311年頃)に発生した大津波**に由来する。神社が鎮座する山が堤の役割を果たし、富岡の集落を津波の被害から守ったという伝承が地域に根づいた。以来、津波・災難除け・海上安全の神として漁師や船乗りから厚く崇敬された。
富岡の総鎮守・富岡八幡宮の社殿(横浜市金沢区)
江戸からの崇敬と境内の見どころ
波除八幡の評判は江戸時代に江戸方面まで広まり、参拝者が海路・陸路を問わず訪れるようになった。境内には江戸時代中期造営とされる本殿・拝殿・神楽殿が現存し、落ち着いた木造建築の佇まいが往時の格式を今に伝える。また、境内には樹齢数百年と推定される大樟(クスノキ)がそびえ立ち、神域の古さを体感できる。春の例大祭(4月)には氏子地域から神輿渡御が行われ、地域信仰の生きた姿を目にすることができる。
深川・富岡八幡宮との関係——横浜が「本家」である理由
寛永4年(1627年)の分霊勧請
東京・江東区の富岡八幡宮を訪れたことがある方は多いだろうが、じつは**横浜の富岡八幡宮こそが本社(本家)**にあたる。江戸時代初期、徳川家光による深川の埋立工事が難航した際、氏神として相模国の富岡八幡宮——すなわち当社——が勧請・分霊され、**寛永4年(1627年)**に深川の富岡八幡宮が創建されたのだ。
深川富岡八幡宮の本社・横浜富岡八幡宮への参拝
二つの富岡八幡宮を比較する
項目
横浜・富岡八幡宮(当社)
深川・富岡八幡宮(東京)
所在地
横浜市金沢区富岡東4-5-41
東京都江東区富岡1-20-3
創建
建久年間(1190〜1199年)頃
寛永4年(1627年)
立場
本社(分霊元)
分霊先
別名
波除八幡
八幡さま(深川の八幡様)
主な信仰圏
金沢・横浜・相模湾岸
江戸・東京・全国
深川の富岡八幡宮は「江戸最大の八幡」として全国的な知名度を誇るが、その根源にある神霊は横浜の富岡の地から迎えられたものである。横浜を訪れた際に、本家の富岡八幡宮へ参拝する意義は深い。
金沢八景エリアとの合わせ参拝——歴史散歩コース
金沢八景エリアの一社・富岡八幡宮の境内を歩く
北条政子・源頼朝ゆかりの金沢八景
富岡八幡宮の周辺は金沢八景エリアとして知られ、鎌倉時代から江戸時代にかけての歴史的な寺社が集中している。富岡八幡宮を起点に、以下のスポットをめぐる半日コースが充実している。
琵琶島神社——北条政子ゆかりと伝わる、金沢八景の入り江に浮かぶ小島の弁財天社
瀬戸神社——源頼朝が創建したと伝わる古社。金沢八景の代表的景観に面する
称名寺——金沢北条氏が創建した鎌倉時代の浄土式庭園を持つ寺院。国指定史跡
アクセスと巡礼の順序
富岡八幡宮は京急本線「富岡」駅から徒歩約8分でアクセスできる。金沢八景エリアの各社寺は「金沢八景」駅から徒歩圏に集まっており、電車一本で移動できる。午前中に富岡八幡宮を参拝し、午後から金沢八景の瀬戸神社琵琶島神社称名寺をめぐるコースが歩きやすい。
まとめ——横浜・富岡八幡宮参拝のすすめ
参拝時のポイント
アクセス: 京急本線「富岡」駅から徒歩約8分。駐車場あり(参拝者は無料利用可の場合あり、当日確認を)
参拝時間: 境内は通常日中開放。社務所・御朱印授与は開庁時間内に確認
例大祭: 毎年4月の例大祭では神輿渡御が行われる。地域の氏子行事として賑わう
樹齢数百年の大樟: 境内の大クスノキは必見。神域の古さを体感できるスポット
波除八幡の由来: 境内の案内板で大津波伝説と「波除八幡」の名の由来を確認しよう
深川との関係: 「本家」として横浜の富岡八幡宮を訪れることで、深川の富岡八幡宮への理解も深まる
ゆかりのスポット一覧
富岡八幡宮(横浜市金沢区)——本記事の主役。源頼朝創建と伝わる波除八幡の総鎮守
瀬戸神社——源頼朝が創建した金沢八景の古社。富岡八幡宮と同じ頼朝ゆかりの社
琵琶島神社——金沢八景の水辺に浮かぶ弁財天社。北条政子との縁が伝わる
称名寺——金沢北条氏の菩提寺。鎌倉時代の浄土式庭園が現存する国指定史跡
最終更新: 2026年6月4日
── 了 ──
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