欽明天皇13年(552年)、百済の聖明王が遣わした使者が仏像・経典・幡蓋などを携えてこの地に上陸し、日本に仏教を公伝したと『日本書紀』は記す。上陸地点とされる初瀬川河畔の金屋一帯は、古代より「海石榴市(つばいち)」と呼ばれた国際交易の港市であり、大和における水運・陸運の要衝として栄えていた。また『万葉集』にも歌垣の場として詠まれており、文化交流の拠点でもあった。中世以降、この地の歴史的記憶は地域の伝承として受け継がれたが、史跡として広く顕彰される機会は限られていた。近代に入り仏教伝来1400年を記念する機運が高まる中で、昭和時代に仏教公伝の地を示す石碑が初瀬川河畔に建立された。現在は河畔公園と…