纒向遺跡は奈良県桜井市辻・太田一帯に広がる弥生時代末期から古墳時代前期(2〜3世紀頃)の大規模集落遺跡である。古くから大和の中心地として知られ、ヤマト王権発祥の地と目されてきた。1971年の発掘開始以来調査が継続されており、出土する土器の約15パーセントが北部九州・東海・山陰・北陸など全国各地からの搬入品であり、広域交流の拠点であったことが明らかになっている。2009年には中枢部で大型建物跡が発見され、その規模と方位から「卑弥呼の宮殿」の可能性があると各メディアが大きく報じ、邪馬台国論争に新たな展開をもたらした。遺跡内には箸墓古墳・纒向石塚古墳をはじめとする纒向型前方後円墳が分布しており、前方…