同聚院は、文安年間(1444〜1448年)に琴渓令薫によって開創された東福寺の塔頭寺院である。本尊の十万不動明王像はもともと、摂関政治の全盛期を築いた藤原道長が11世紀初頭に創建した法性寺の本尊として造立されたと伝わる。「十万」の名は、道長が十万人の力を結集して造立したことに由来するとされる。法性寺はその後の戦乱・火災により衰退・廃絶したが、像高約265cmに及ぶこの巨大な不動明王坐像は難を逃れ、平安時代後期の定朝様式を今に伝える貴重な遺仏として同聚院に安置された。近世以降も東福寺の一塔頭として法灯を継ぎ、毎月28日の不動縁日における護摩供養の伝統を守り続けてきた。不動明王像は現在、国の重要文…