不二道(ふじみち)は、富士山への信仰を核とする江戸時代起源の民間宗教である。精神的開祖とされる食行身禄(じきぎょうみろく、1671〜1733)は富士講の指導者として知られ、享保18年(1733年)に富士山頂で断食入定(絶食修行による死)を遂げたことで神格化された。その死後、弟子たちが「不二道」として教義を体系化し、富士山を宇宙の根源と位置付ける独自の信仰体系を確立した。江戸市中に多くの信者を持ち、幕末にかけて広まった。本部は台東区駒形に置かれ、現代においても教えを守り続けている。富士山信仰の歴史を語る上で欠かせない場所である。