本正寺は顕本法華宗の寺院として、西寺町通仁王門(にんのうもん)上る・正往寺町に寺地を構える。顕本法華宗は日蓮聖人の正統を標榜する宗派の一つで、『法華経』の教えを顕彰することを「顕本」(本門の法理を顕す)として寺号・宗名に掲げる。
正往寺町では浄土宗の正往寺(455番地)・清光寺・正念寺・見性寺などが軒を連ねるなか、本正寺は日蓮系法華宗として異なる信仰体系を持ちながらもこの寺町文化を共に形成してきた。山号「壽量山」は法華経第十六章「如来寿量品」に由来し、仏の永遠の命を讃える名である。本尊の十界互具曼荼羅は日蓮が顕した独自の礼拝対象で、地獄から仏界まで十の境涯が相互に具わることを示す大曼荼羅図を…