西本願寺(浄土真宗本願寺派本山)は天正19年(1591年)に豊臣秀吉の寄進によって下京区堀川通花屋町の現在地に移転した。これを機に本願寺周辺には末寺・門徒寺が集積し、油小路・堀川・西中筋などの通り沿いに寺院が立ち並ぶ寺内町が形成された。一行寺もこの時期前後に同地域に成立した浄土真宗系の道場・末寺の一つと考えられる。浄土真宗の念仏信仰は平安末期から庶民の間に広く普及し、蓮如上人(1415〜1499年)の時代に民衆的宗教運動として爆発的に拡大した。西本願寺門前に連なる一行寺は、その信仰の流れを現代まで伝える下京区の念仏道場として継続してきた。