神光寺は、兵庫県西宮市上ケ原五番町に鎮座する真言宗醍醐派の寺院で、身代り不動明王を本尊とする修験道の道場。昭和50年(1975年)に法人格を得て寺院として正式に成立したが、その精神的母体は昭和初期から活動してきた「上ケ原行者講」にある。行者講は大峯山(奈良県吉野山から山上ヶ岳に至る修験道の聖域)への登拝、役行者と不動明王の掛軸の持ち回り礼拝、柴燈護摩(野外火祭り)を三本柱として活動してきた。開祖の谷祖父は神戸・赤元明王院の高橋隆師のもとで修行を積み、上ケ原の地に修験道の道場を根付かせた。本尊の「身代り不動明王」は、行者が一身に衆生の厄難を引き受ける不動明王の誓願を具現化したもので、門戸厄神とともに西宮における不動信仰を支える。山上ヶ岳に発する大峯修験の精神を地域の日常信仰につなぎ止める道場として、西宮市北部の上ケ原地区に静かに法灯を伝えている。阪急今津線甲東園駅から徒歩約15分。