戒光寺は安貞2年(1228年)、僧・浄業曇照によって創建された泉涌寺の塔頭寺院である。創建当初から泉涌寺の一坊として整備され、皇室との深いつながりを持つ寺院群の一角を担ってきた。本尊の丈六釈迦如来立像は像高約5.4m・台座と光背を含めると約10mに及ぶ巨大な像で、鎌倉時代を代表する仏師・運慶とその子湛慶の合作と伝わる。像の首付近には血のような痕跡が残り、江戸時代初期の後水尾天皇の身代わりとなったとの伝説が生まれ、「身代わり釈迦」として広く信仰を集めるようになった。近世には泉涌寺全体が皇室の菩提所として重んじられたことから、戒光寺もその保護のもとに法灯を継いだ。明治維新後の神仏分離令や廃仏毀釈の…