大正13年(1924年)11月28日、中国革命の父・孫文(孫逸仙)は神戸高等女学校(現・神戸女学院)の講堂において「大アジア主義」と題した歴史的演説を行った。当時、孫文は国共合作を推進する傍ら日本を訪問しており、神戸での講演はその旅程中に実現したものである。演説では、欧米列強の「覇道文化」に対してアジア固有の「王道文化」を対置し、日本に対して西洋覇道の手先となるのではなく、アジア諸民族と連帯する道を選ぶよう強く訴えた。「西洋覇道の番犬となるか、東洋王道の干城となるか」という結びの問いかけは、日本のアジア政策への最も鋭い警句として後世に語り継がれている。この演説は孫文が公衆の前で行った最後の演説…