経六稲荷社は龍口明神社の境内社として祀られているが、社名の由来や創建年代を示す文献は伝わっていない。龍口明神社自体の創建は欽明天皇13年(538年)にまで遡るとされ、鎌倉市現存最古の神社に数えられる古社である。龍口明神社の祭神は玉依姫命(縁結び・安産の神)と五頭龍大神で、江の島に現れた弁財天(江島神社)と五頭龍との縁を物語る「五頭龍伝説」が伝わる。伝説によれば、相模国の湖に棲む暴悪な五頭龍が江の島に現れた弁財天の美しさに魅了され、弁財天に諭されて改心し、村人を守る神となり、弁財天と結婚したという。この縁から龍口明神社は江島神社と「夫婦神社」と称され、60年ごとの還暦巳年祭には五頭龍の御神体が江…