松ヶ崎大黒天(妙円寺)は、元和2年(1616年)に日英上人によって創建された日蓮宗の寺院である。創建以来、松ヶ崎の地に根ざした信仰の場として栄え、都七福神めぐりの大黒天霊場として広く知られるようになったとされる。江戸時代を通じて開運招福・商売繁盛の霊験あらたかな社として近隣住民や商人の篤い信仰を集めたと伝わる。甲子の日(60日ごと)に大黒天の縁日が行われる慣習もこの時代に定着したとされる。境内に湧く「延命水」と呼ばれる霊水もまた、古くから健康長寿を祈願する参拝者に親しまれてきた。近代以降も寺院としての法灯は絶えることなく維持され、五山送り火「法」の字の点火地点に近い松ヶ崎の地において、地域の精…