松島は平安時代より景勝地として知られ、歌人や文人に詠まれてきた。「松島」の地名は遅くとも平安期には記録に見られ、その風光明媚な景色は都の人々にも広く知られていたとされる。中世には奥州藤原氏の庇護のもと、松島周辺に多くの寺院が営まれ、信仰と景観が一体となった地として栄えた。13世紀には臨済宗の禅僧・円爾(えんに)が訪れたとも伝わる。近世に入ると伊達政宗が松島を治め、1604年(慶長9年)に瑞巌寺の大規模な改修を命じ、五大堂の整備も進められた。この時代に松島は現在の景観の骨格が形成された。1689年(元禄2年)には俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の途上で松島を訪れ、その美しさを絶賛したことで、全国…