岬神社の創建は、室町時代初期に鴨川の中州(岬の突端)に小祠が建てられたことに始まると伝わる。当初は「倉稲御魂命」を祀る一般的な稲荷祠であったが、その後鴨川西岸へ移転し、さらに江戸時代初期に土佐藩の京屋敷(現在の備前島町付近)の鎮守社となった。土佐藩邸では一般の参拝者のために藩邸内を通り抜ける専用の参道を設けるほど、周辺の先斗町・木屋町の町衆の信仰を集めた。「土佐稲荷」の通称はここに由来する。
幕末期には、土佐藩士・坂本龍馬(1836〜1867年)や中岡慎太郎らもこの社に詣でたとされる。文久3年(1863年)、脱藩の罪で捕らえられた龍馬は土佐藩邸の一室で7日間謹慎処分を受けたが、その際に常にも…