霊雲院は永正4年(1507年)に大休宗休を開祖として創建された妙心寺の塔頭寺院である。妙心寺境内の北東に位置し、静寂な環境のなかに枯山水庭園が整えられた。書院庭園は白砂と苔の対比が絶妙で、禅の枯淡の精神を体現した空間として知られる。戦国時代との縁深いエピソードとして、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦い直前に自刃した細川ガラシャ(玉)の位牌が当院に安置されていることが挙げられる。ガラシャはキリシタン大名・細川忠興の妻でキリスト教に帰依した人物であり、石田三成らによる人質確保を拒んで命を絶った。その菩提を弔う場として霊雲院が縁深い場所となった。近世を通じて妙心寺の一塔頭として存続し、通常非公開な…