伏見(ふしみ)の酒造りは江戸時代に本格化し、大坂(おおさか)・東海道・西国(さいごく)への流通拠点として発展した。伏見の地下に豊富に湧く「桃山の伏流水(もものやまのふしりゅうすい)」は超軟水(超なんすい)で、この水の特性が「女酒(おんなざけ)」と呼ばれる甘口・まろやかな伏見の日本酒の個性を生み出した(灘の「男酒(おとこざけ)」と対比される)。幕末(ばくまつ)の慶応3年(1867年)11月、坂本龍馬(さかもとりょうま・1835〜1867年)が暗殺された「近江屋事件(おうみやじけん)」は中京区の近江屋(木屋町蛸薬師付近)で起きたが、龍馬は生前に伏見の船宿「寺田屋(てらだや)」を活動拠点のひとつとし…