昭和57年(1982年)の日本銀行創立100周年記念事業として設置が決まり、昭和60年(1985年)11月に日本銀行分館内に開館した貨幣専門の博物館で、2015年11月にリニューアルされた。展示の中核は貨幣学者・田中啓文(1884-1956年)が数十年かけて収集した「銭幣館コレクション」で、昭和19年(1944年)に戦火回避のため田中が日本銀行に寄贈した歴史的貨幣コレクションを基盤とする。古代日本の和同開珎から江戸期の小判・一分金、近代の紙幣、世界各国の貨幣、軍票・記念硬貨など約3,000点を展示し、日本貨幣史と世界貨幣史を俯瞰的に学べる。立地する日本橋本石町は、江戸時代に幕府の金貨鋳造所「金座」が置かれた貨幣鋳造の中心地で、金座の伝統を継ぐ日本銀行本店敷地内という由緒ある立地が博物館の歴史性を深める。入館無料で常設展示は充実しており、日本の経済史・文化史を学ぶ拠点。