忍性寺の創建年代は詳らかでないが、寺名は鎌倉時代の名僧・良観房忍性(1217〜1303年)に由来すると伝わる。忍性上人は西大寺の叡尊(1201〜1290年)を師として戒律・真言密教を修め、のちに鎌倉の極楽寺(文永4年/1267年開山)を拠点として37年にわたり律宗の布教と社会事業に尽力した人物。橋の建設・宿泊施設の整備・癩病患者の救済など、生涯に数千件に及ぶ社会事業を行い、没後は「菩薩」「賓頭盧(びんずる)尊者の化身」と仰がれた。
京都の忍性寺は上人を慕う門弟か後代の真宗門徒が、上人の志を刻む形でこの地に創建したとみられる。左京区新間之町通・二条下るの地は、平安時代には京の東端、中世には白河…