誠心院は平安時代中期に創建されたと伝わる古刹で、和泉式部(いずみしきぶ、974〜1034年頃)との縁が深い。和泉式部は一条天皇の中宮・藤原彰子(ふじわらのしょうし)に仕えた女房で、紫式部・清少納言と同時代の歌人。「情熱的な恋の歌」で知られ、百人一首に選ばれた「あらざらむ この世のほかの思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな」(もう長くは生きられないでしょう。せめてこの世の名残に、もう一度だけあなたに会いたいものです)はその代表作。
寛弘年間(1004〜1012年頃)、和泉式部は阿弥陀如来への帰依を深め、この地で念仏を唱えて往生の境地を悟ったとされる。和泉式部の没後、その念持仏(ねんじぶつ)…