安土桃山時代末期、慶長2年(1597年)に寂した桂岩良嫩が開山した曹洞宗の寺院で、本山は福井県永平寺、山号は渋谷山。本尊は慈覚大師作と伝わる阿弥陀如来で、かつて閻魔像があったことから地域では「閻魔寺」とも呼ばれた。焼失などで詳細な創建年は不明だが、16世紀後半の開山は一次ソースで裏付けられる。境内の最大の見どころは、**関東地方唯一と言われる「阿弥陀石棺仏」**(渋谷区指定有形文化財)で、古墳時代の石棺蓋(兵庫県産凝灰岩)を流用して南北朝時代に阿弥陀如来像を彫り出した稀少な石仏。1950年に造園業者から当寺に寄進され、以来関東考古学・仏教美術史の重要資料として研究対象となっている。境内にはさらに渋谷生花市場関係者が建立した「花供養塔」もあり、現代渋谷の商業文化とのつながりも感じられる。現本堂は戦後建造の4階建RC造で、都市再開発の進む恵比寿駅東側にあって古刹としての佇まいを守り続ける稀少な…