高松塚古墳は、奈良県明日香村に所在する7世紀末から8世紀初頭に築造されたとされる円墳である。直径23メートル・高さ約5メートルの規模を持ち、飛鳥時代後期の終末期古墳に分類される。被葬者は特定されていないが、天武天皇の皇子をはじめとする飛鳥時代の高位の人物とする説が複数唱えられている。築造後は長く埋もれ、近世以降も周辺一帯は農地として利用されていた。1972年(昭和47年)、地元の研究者らによる発掘調査の過程で石室内壁に極彩色の壁画が発見され、日本考古学史上最大級の発見として全国に衝撃を与えた。壁画には飛鳥美人として知られる女子群像・男子群像・四神・日月像・星宿図が描かれており、飛鳥時代の美術水…