矢田寺の起源は平安時代初期にさかのぱる。仁寿3年(853年)、奈良・大和郡山の矢田寺(金剛山寺)から地蔵菩薩を勧請して四条大宮に創建したと伝わる。
創建に関する著名な縁起として、平安時代中期の僧・満慶(まんけい)の体験談が伝わる。満慶はある日、冥界を旅して罪人たちの苦悩を目にし、閻魔大王の傍らに立つ僧を見た。その僧こそが矢田寺の地蔵菩薩であり、衆生の苦しみを身代わりに受けていたという。これが「代受苦地蔵」信仰の起源とされる。
「送り鐘」は文暦2年(1235年)頃に鋳造されたと伝えられ(一説に正嘉元年・1257年)、高さ約60センチ。お盆の8月16日に撞き、先祖の霊を冥土へ送り返す「精霊送り…