平等寺の起源は寛平2年(890年)頃とされる。因幡国(現・鳥取県)の国守・橘行平(たちばなのゆきひら)が任地で薬師如来の霊告を受け、其の像を発見して京都へ移したことが起源と伝わる。「因幡堂」の名はこの出来事に由来し、平安中期以降の文献にも「因幡堂詣り」の記録が残る。
平安時代後期、一条天皇(在位986〜1011年)がこの寺を勅願寺と定め、御祈祷を命じた。薬師如来の病気平癒・眼病治癒の霊験が広まり、「松原の薬師さん」として庶民の間に深く根づいた。院政期・鎌倉時代を通じて庶民の参拝が絶えず、親鸞聖人も参拝したと伝わる。
室町時代には下京の商人たちの信仰を集め、江戸時代には幕府から寺領を与えられ…