亀龍院は真言宗智山派の寺院として中京区西錦小路町に建つ。「亀龍」の名は長寿を象徴する亀と霊験を象徴する龍を合わせた縁起ある霊獣を院名に体現したもので、本尊「亀薬師如来」への信仰と一体となった名称。真言宗智山派は弘法大師(空海、774〜835年)を開祖とする真言宗の一流で、江戸初期(1700年頃)に智積院(東山区)を本山として独立した宗派。祈祷・現世利益の信仰(息災・病気平癒・縁結び等)を得意とする密教系の宗旨で、亀薬師如来(薬師瑠璃光如来)は病気治癒と現世安穏をつかさどる仏として古くから庶民の信仰を集めてきた。錦小路界隈は中世から商人の町として栄え、亀龍院はその地の商家・町民の信仰の拠り所とし…