大雲院は天正15年(1587年)、正親町天皇の勅命により浄土宗の僧・貞安上人が創建した。本能寺の変(1582年)で横死した織田信長・信忠父子の菩提を弔うことを主目的として建立された寺院であり、両名の供養塔が現在も境内に伝わる。また、豊臣秀吉によって釜茹でにされたとされる盗賊・石川五右衛門の墓と伝わる石塔も境内に残る。創建当初は烏丸二条付近に位置していたが、その後、幾度かの移転を経て現在の東山・祇園の地に落ち着いたとされる。近代に入ると寺の歴史に大きな変化が訪れた。昭和3年(1928年)、実業家・大倉喜八郎(大倉財閥の創始者)がその別荘地であった境内に高さ約36mの三層楼閣「祇園閣」を建立した。…