荏原神社は和銅2年(709年)、現在地近くに奉斎されたことに始まると伝わる。古くは「貴船大明神」とも称されたとされ、海辺の地・品川の守護神として信仰を集めてきた。中世以降は品川湊の繁栄とともに地域の総鎮守としての性格を強め、豊受姫之神・天照大御神・須佐之男命の三柱を祀る社として整備されたとされる。江戸時代には旧東海道の品川宿に隣接する立地から、旅人や宿場町の住民にも広く崇敬された。毎年6月に斎行される天王祭(品川天王祭)は江戸時代から続く祭礼で、神輿を品川の海中へ渡御させる水かけ神事が名物となり、現在は品川区の無形民俗文化財に指定されている。明治の神仏分離令を経て現在の「荏原神社」の社名に統一…