普賢寺は大阪市浪速区下寺町に位置する真宗興正派の寺院である。浄土真宗興正派は、親鸞聖人の孫弟子にあたる了源(1295〜1336)が京都・興正寺を創建したことに始まる。興正寺はかつて本願寺と一体の関係にあったが、明治9年(1876)に本願寺から独立して独自の宗派を形成した。浪速区の下寺町一帯は、江戸時代に幕府の命により大坂城周辺の守りを固めるために寺院が集中的に移転・配置された地域であり、「寺町」の名の通り多くの寺院が今も連なる。普賢寺もこうした都市計画の流れの中で現在地に定着し、地域住民の菩提寺として法要・葬祭の中心を担ってきた。